すっかり、ご無沙汰しておりました。
その間に年もあらたまり、冬将軍の度重なるご来襲。
生来の出不精に磨きがかかり、冬眠熊のごとく
生きていく最低限の営みだけ重ね、1月が終わりました。
それでも2月です。
春分です。
ついに、昼の長さと夜の長さが同じになりました。
陽の温かさをまぶたに感じながら起きだし、
陽の明るさを目の端にとめながら帰路をたどる。
日々のなかで“光”を感じる。
それだけで、元気が生まれてきませんか。
********
てとても、ゆっくりと動き出しました。
正確には去年の秋頃から取りかかっていたのですが、
年が明けて、ついにお披露目できることに。
小さなメディアをつくりました。
タイトルは「育つ家」。ある家族の暮らしと住まいを紹介する、
A5サイズ二つ折りの小さなリーフレットです。
きっかけは数年前、とある大手住宅メーカーの取材で
新築アパートの撮影に出かけたこと。
お話を聞きに伺った大家さんーーYさんのお宅が
とても素敵だったのです。
家の記憶は残しながら、生活のしやすさを追求した
メリハリのあるリフォーム。
思わず、「施工したのはどこの会社なんですか」と聞いていました。
人がそうであるように
家も時間とともに変化していきます。
それを「劣化」ととらえるか、あるいは「深化」ととらえるか。
暮らしの質は、その意識次第で大きく変わる気がします。
いかに自分らしく年月を重ねていけるか、
そんなヒントを与えてくれるような住まいをたずねてみたい。
それが「育つ家」のスタートでした。
取材の申し込みを快く承諾してくれたYさんのお話をもとに
いろいろな角度から、住まいと暮らしについて
写真と文章、イラストで綴っています。
家の話と言いつつ、美味しいひっつみの具について
聞いていたりもします。なんやそれ。
家を通して、人を語る、これからの暮らしを考える。
ハウジングリポートと言ってしまうにはあまりに風変わりな、
そんなリーフレットになっています。
********
リーフレットの発行に加え、
「育つ家」は、ウェブでもご紹介して参ります。
ひとつは、ご覧いただいている「てとて」のホームページ。
もうひとつが、滝沢市の工務店「ゆい工房」のホームページ。
何を隠そう、Yさんのお宅をリフォームしていたのは
てとてもお世話になっている、ゆい工房さんだったのです。
紙のリーフレットとウェブ。
それぞれに違う記事を掲載しているのも「育つ家」の特徴です。
それぞれがメディアとして完結していますので
全部見ていただく必要はないのですが、
ひとつの家を、違う角度や視点で見られるのも面白いかも。
ウェブへのアップは、てとては全3回シリーズで
1月中に順次アップしていきます。
タイトルは「守る記憶。繋ぐひっつみ。」。
2月2日(火曜)にアップする予定です。
ゆい工房さんの記事はどんなになるかな(社内に素晴らしい
書き手がいらっしゃるんですよ!)。楽しみ。
紙のリーフレットは、てとてが長らくお世話になっている
盛岡をはじめ岩手県内のショップやカフェにも置かせていただく予定。
今回は、色も質感も違う2種類の紙で印刷するという
贅沢なことをやっております。
可能なら、ぜひ、2種の紙の触り心地もお楽しみください。
ちなみに遠方でご希望のかたには、
リーフレットも郵送いたします。
送付分の切手代のご負担はお願いいたします。
********
本当に小さなメディアですが、
小さいから伝わること、小さいからこその手軽さも
あるなあと思いながら、みんなで楽しみながらつくりました。
カメラマンの小池聡さん、
デザイナーの立花まどかさん、
ありがとうございました。
てとてではこれからも、小さなメディアづくりに
取り組んで参ります。
育つ家は、第2号、第3号の発行も計画中。
どうぞお楽しみに^_^