やっと、こちらをご紹介できる運びとなりました。
山田洋次さん。
滋賀県でスリップウェアのうつわを作っています。
英国で昔から受け継がれてきたスリップウェア。
市井の民陶ながら、日本の民藝運動の中で美しさを見出され、
今では日本にもたくさんの作り手がいます。
とろりとした白泥で描かれた文様。
うつわの濃密なうわぐすりの色と相まって、
独特の温かみと存在感を放っています。
焼き野菜など、素朴なおかずとの相性が素晴らしい。
レクタンリムプレート。
リムの立ち上がりがさりげなくちょうどいい。
これ1枚に主菜と副菜を持っても。
もともとはオーブンウェアだったようなので、形に名残があります。
山田さんは30歳そこそこの若手。
しかし大学3年のとき休学し、信楽窯業試験場に入学。
1年間、ロクロの技を学んだそうです。
ちなみに専攻は理工学部。「なんで陶芸?」と聞いてみましたが
「なんでやったろう…」と。出会いってそんなものかもね。
スクエアプレート。
すっきりと、シンプルなスリップ模様。
ベースカラーは「飴」と「若草」という2つのパターン。
若草、は山田さんが名付けた色合いです。
滋賀の窯業試験場を卒業してしばらくして、
山田さんは単身、渡英。
ロンドンのうつわ作家の元で1年、ソーダ釉を学んだそう。
ちなみにこちらの方が、山田さんの修業先。
なんか越前とか備前のような、独特の雰囲気のうつわですねえ。
イギリスにも、こんな雰囲気のやきものがあるのかあ。
長くなりそうなので、続きはまた明日。
よろしければまた、うつわバカのお話にお付き合いくださいませ。
【本領発揮?イノウエ】