ワタシの中で「藍」は夏を代表するいろ。
この時期は、浴衣をはじめTシャツや小物も藍のものが目立ちます。
そんな藍染めにチャレンジするのが、第10回ママゴト会。
本物の藍を使って、手ぬぐいやミニバッグ、ハンカチなどを染めてみます。
そこで先日、ママゴト会に先駆けてスタッフで試染会をしました。
今回は「すくも」という、藍の葉を発酵・熟成させた材料を使います。
講師はてとてのお隣、羊の花工房の田中祐子さん。
あらゆる染色のプロである祐子さんによる手取り足取りで、
まずはすくもを染料にする「藍建て」を行ったのですが。。。。
本当の藍染めは、気の遠くなるような手間ひまがかかりますが、
現代は、ビギナーでも染められる藍染めの材料が出回っているのです。
これも先人の職人たちの工夫や努力があってこそだな。
…なんて、殊勝な気持ちで、祐子さんから見せられた「すくも」ですが。
……土?灰? とにかく、もとは植物と思えない形状をしています。
鼻を近づけると、なるほど、有機物が発酵したニオイがします。
ここに少量の水を含ませ、塊をよくほぐしていきます。
ぐちゃぐちゃ。ああ、泥遊びしているみたいで楽しいなあ。
ほぐれたらお団子にして、ここに還元剤を加えます。
…クサイ!何コレ?!
酸っぱいような蒸れ臭いような、とにかくご飯前に嗅いだら
間違いなく食欲減退するようなニオイです(幸いご飯後だった)。
祐子さん「これ?これはハイドロのニオイよ」。
ハイドロとは、染料の還元剤として使われるハイドロサルファイトのこと。
染めをやっている人には馴染みのニオイなのですね。
ああ、染めって大変だあ〜(鼻つまみ中
鼻フガフガ、使い物にならないワタシを気にすることもなく、
サクサクと作業を進めていく祐子さん。
藍団子にお湯を加えて撹拌して(さらにクサイ!)放冷まで済ませました。
これで藍建ての作業はほぼ完了。
あとはフタをして一昼夜以上放置するのですが、
どんな状態なのか見てみると…
おお!ものの10分ぐらいしか経っていないのに、
もう染料の表面にブクブクと泡が立ってる!
生きてる!藍って、生きてるのねー!!(感動)
藍建てで、いきなり藍染めの面白さを知ったワタクシ。
次は、翌日に行った染めの様子をご紹介しますね。